【体験談】腹部の変化と向き合う日々 – ADPKDと見た目の葛藤
49歳、診断から数年。変わりゆく体との付き合い方
最近感じる変化 – 正直な気持ち
最近、鏡を見るたびに気になることがあります。お腹の膨らみ。そして、食事中に感じる圧迫感。
ADPKD患者として、臨床工学技士として、そして一人の男性として。この変化とどう向き合うべきか、日々考えています。
同じような体の変化を感じている方に、私の経験をお伝えしたいと思います。
腹部圧迫感の実際 – いつから、どんな時に
最初に気づいたのは
半年ほど前から、食事の途中で「なんとなくお腹が張る」感覚を覚えるようになりました。最初は「食べ過ぎかな」「年齢のせいかな」と軽く考えていました。
しかし、食事量を減らしても同じ感覚が続くように。これは明らかにADPKDの進行による変化だと実感しました。
日常生活での変化
食事面
- 一度に食べられる量が減った
- 食後の満腹感が重い
- 夕食時により圧迫感を感じる
- 炭酸飲料は避けるように
身体面
- 深呼吸が浅くなった
- 前かがみの姿勢がつらい
- ベルトの穴が1つきつくなった
- 階段を上ると息切れしやすい
医師からの説明
定期受診で相談したところ、「嚢胞の増大により、周囲の臓器を圧迫しているため」との説明でした。
「今の段階では手術の必要はないが、症状の変化があれば必ず相談してください」と言われています。
見た目の変化と男性としての葛藤
鏡の前での現実
朝、着替える時に鏡を見ると、確実にお腹周りが膨らんできています。横から見ると特に目立つように感じます。
「これは太ったわけじゃない、病気のせいだ」と頭では理解していても、見た目の変化に対する複雑な気持ちは隠せません。
💭 正直な気持ち
- 同僚に「お腹出てきたね」と言われた時のショック
- 以前着ていたシャツがきつくなった現実
- 患者さんから「先生、体調大丈夫ですか?」と心配される複雑さ
- 健康診断で「メタボ気味」と指摘された時の切なさ
49歳という年齢での複雑な思い
20代、30代の頃は体型の変化なんて気にもしませんでした。40代前半までは「まだまだ若い」と思っていました。
でも49歳の今、病気による体の変化と加齢による変化が重なって、より複雑な気持ちになります。「これは病気のせい?年齢のせい?」と考えてしまうことも。
それでも見た目を諦めたくない理由
49歳という年齢を考えても、まだまだ見た目にはこだわりたい。病気だからといって、すべてを諦めたくはない。
臨床工学技士として患者さんと接する仕事でもありますし、社会人として、できるだけ元気で魅力的な姿でいたいと思います。
🎯 大切にしたい理由
- 職場での信頼感:患者さんから見て安心できる医療従事者でいたい
- 自分の気持ち:見た目が整っていると気分も前向きになる
- 社会生活:友人や知人との付き合いも大切にしたい
- プライド:男性としての自信を完全に失いたくない
実践している対策と工夫
👔 服装の工夫
- シャツ選び:少しゆったりめのサイズを選択
- 色の効果:濃い色を中心に、縦のラインを意識
- ベルト調整:きつすぎないよう、体調に合わせて
- ジャケット活用:シルエットをきれいに見せる
🍽️ 食事の調整
- 少量頻回:1回の量を減らして回数を増やす
- よく噛む:満腹感を得やすくする
- 水分調整:食事中の水分は控えめに
- 消化の良いもの:胃に負担をかけない食材選び
💪 可能な範囲での運動
激しい運動は避けながらも、できる範囲で体を動かすことを心がけています。
- ウォーキング:朝の通勤時に一駅分歩く
- ストレッチ:腰回りを中心とした柔軟体操
- 姿勢改善:デスクワーク時の姿勢を意識
- 深呼吸:圧迫感を和らげるための呼吸法
⚠️ 注意していること
- 無理な減量は禁物:栄養不足は腎機能に悪影響
- 過度な運動は避ける:嚢胞への刺激を考慮
- ストレスを溜めない:見た目を気にしすぎないバランス
- 定期的な相談:変化があれば必ず医師に報告
心の持ち方 – 受け入れることと諦めないこと
🧠 考え方のバランス
✅ 受け入れること
- 病気の進行は自然なこと
- 完璧な体型を求めすぎない
- 49歳という年齢も考慮する
- 患者としての体験は誰かの役に立つ
💪 諦めないこと
- できる範囲での見た目への配慮
- 健康的な生活習慣の維持
- 前向きな気持ちを保つ努力
- 社会とのつながりを大切に
💭 49歳の今思うこと
もうすぐ50代を迎える年齢になりました。若い頃のような体型は無理でも、年齢に見合った健康的な魅力は保ちたい。「病気だから仕方ない」で済ませるのではなく、この年齢だからこそ、できることを大切にしていきたいと思っています。
🤝 同世代の方へ
- 40代後半の体の変化は、病気がなくても自然なこと
- でも、ADPKDがあると変化のスピードや内容が違う
- 「年齢のせい」と諦めず、できることは続けよう
- 同世代だからこそ分かち合える悩みがある
同じような変化を感じている方へ
患者として、男性として伝えたいこと
体の変化について
- 腹部圧迫感や膨らみは、ADPKDの自然な経過
- 一人で悩まず、医師や周囲に相談することが大切
- 急激な変化があれば、遠慮せず受診を
- できる範囲での対策は継続する価値がある
見た目への向き合い方
- 年齢に関係なく、見た目への関心は自然なこと
- 完璧を求めすぎず、できることから始める
- 周囲の人は、あなたが思うほど気にしていない
- 健康第一だが、気持ちの充実も同じくらい大切
最後に
ADPKDと診断されてから、体の変化と共に心の変化も経験しています。不安や戸惑いを感じるのは当然のこと。でも、一人じゃないということを忘れないでください。
私たちには医学の進歩、周囲の支え、そして同じ病気と闘う仲間がいます。49歳の今だからこそ、一緒に前向きに歩んでいきましょう。
⚠️ 重要な注意事項
この記事は個人の体験談であり、医学的アドバイスではありません。腹部症状や体の変化については、必ず主治医にご相談ください。症状の程度や対処法は個人差があります。