サムスカの夜間頻尿問題と新薬への期待


ADPKD新薬開発に大きな期待

タミバロテン・ファラバーセンの最新状況


2025年8月9日 | ADPKD患者の視点から

ADPKD患者として感じること

新薬開発の最新動向に注目

多発性嚢胞腎(ADPKD)患者として、現在サムスカ(トルバプタン)による治療を続けています。
2025年に入ってから、ADPKD治療薬の開発に次々と大きな進展があり、
患者として本当に希望を感じています。特にタミバロテンとファラバーセンの最新状況について、
詳しくお伝えしたいと思います。

タミバロテン(RN-014)- 期待の星!

希少疾病用医薬品指定

2025年6月27日

厚生労働省により希少疾病用医薬品(オーファンドラック)に指定されました。
これは承認審査の優先化や開発支援につながる重要なマイルストーンです。

指定の意義

  • • 審査期間の短縮
  • • 承認申請手数料の減額
  • • 開発費用の税制優遇
  • • 承認後10年間の再審査期間設定

Phase 2臨床試験順調進行

現在進行中

前期第二相臨床試験が順調に継続されています。
京都大学、順天堂大学など国内複数施設で実施されており、
効果と安全性の詳細な検証が行われています。

試験デザイン

プラセボ対照、単盲検試験

投与期間

52週間(約1年間)

被験者募集完了

2025年2月

目標症例数70名の被験者募集が予定通り完了しました。
これにより試験は計画通りに進行し、結果発表に向けた重要な段階に入っています。

期待される効果

  • • 総腎容積の増大抑制
  • • 腎機能(eGFR)の改善
  • • サムスカとは異なる作用機序による副作用軽減
  • • 多量の水分摂取が不要

タミバロテンへの期待

レチノイン酸受容体に作用する全く新しいメカニズムの治療薬として、
サムスカでは難しかった副作用の軽減が期待されています。
iPS細胞を用いた日本発の創薬として、私たち日本人患者に最適化された治療になる可能性があります。

「京都大学iPS細胞研究所発の画期的な治療薬として、
日本の研究力が世界のADPKD患者を救う可能性に胸が躍ります。」

ファラバーセン(RGLS8429)- グローバル展開!

Novartis社による買収完了

2025年4月

世界最大級の製薬会社であるNovartis社がRegulus Therapeutics社を買収し、
ファラバーセンの開発権を取得しました。これにより開発体制が大幅に強化されます。

買収による効果

  • • 豊富な開発資金の投入
  • • グローバル臨床試験網の活用
  • • 承認申請の専門ノウハウ
  • • 世界同時承認の可能性

開発大幅加速予定

進行中

Novartisの強力な開発力により、Phase 1b試験の結果を踏まえて
Phase 2試験への移行が大幅に加速される予定です。

革新的な作用機序

miR-17阻害によるPKD1/PKD2発現回復

標的送達技術

腎臓に優先的に送達される設計

グローバル展開本格化

準備中

Novartisのグローバルネットワークを活用して、日本、米国、欧州での
同時開発・同時承認を目指す体制が整いつつあります。

グローバル展開の意義

  • • 日本患者も早期に新薬にアクセス可能
  • • 大規模臨床試験による確実な効果検証
  • • 世界標準治療としての確立
  • • 併用療法開発の基盤構築

ファラバーセンへの期待

miR-17を阻害することで、根本的な病因にアプローチする全く新しい治療法です。
Novartisという世界トップクラスの製薬会社による開発で、
品質と確実性が大幅に向上することが期待されます。

「既存の治療薬とは全く異なるアプローチで、
将来的には併用療法による画期的な治療効果が期待できそうです。」

現在の治療状況

現在、サムスカ(トルバプタン)による治療を継続しています。
効果は実感していますが、人によっては夜間の頻尿などの副作用があることも事実です。
私の場合も夜間に何度かトイレに起きることがありますが、
これは個人差があることだと理解しています。

現在の状況

  • • サムスカによる治療効果を実感
  • • 副作用は人により程度が異なる
  • • 定期的な医師との相談継続
  • • 新薬情報への注目

新薬への期待

  • • 副作用軽減の可能性
  • • 併用療法による効果向上
  • • 生活の質(QOL)改善
  • • 治療選択肢の拡大

最新治療薬情報の詳細

ADPKD治療薬の開発状況まとめ

タミバロテン、ファラバーセン以外にも注目すべき治療薬開発が進んでいます。
VX-407、エンパグリフロジンなど、多角的なアプローチによる治療選択肢の拡大について
詳細記事をご用意しました。


タミバロテンの希少疾病用医薬品指定詳細

ファラバーセンNovartis買収の影響

その他注目薬剤の開発状況

今後の承認タイムライン予想

患者として感じる希望

2025年は本当にADPKD治療薬開発にとって画期的な年になりました。
タミバロテンの希少疾病用医薬品指定、ファラバーセンのNovartis買収という
二つの大きなニュースは、私たち患者にとって大きな希望の光です。

複数の治療選択肢が生まれることで、患者一人ひとりに最適な治療法が見つかり、
さらには併用療法による画期的な効果も期待できます。
医学の進歩を実感し、未来への希望を強く感じています。

希少疾病指定

承認への道筋が明確化

グローバル展開

世界標準治療への期待

未来への希望

複数選択肢による最適治療


本記事は患者の視点から見た新薬開発状況の情報です

治療に関するご相談は必ず主治医にご相談ください

更新日:2025年8月9日
ADPKD, タミバロテン, ファラバーセン, 新薬開発

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